06.30
パリのファッション学校に入ってパリコレで働く方法とその職種
パリのファッション学校に行くと、パリコレで働ける機会が出てきます。
パリコレは、ファッションの一大イベントで、各ブランドたちがこぞって今シーズンのコレクションを披露する場です。当然大掛かりな仕事が必要になり、それに伴いイベントに携わる人材の募集がぐっと増えます。
ファッション学校に行くと、研修生(インターン生)としてパリコレで働かせてもらうことができる場合があります。大体の場合、ブランド各社が直接募集をかけていたり、メディアエージェンシーなどがファッション学校に声かけをしてサポートスタッフを送るというスタンスです。
パリのファッション学校では、ファッションウィークの時期になると各ブランドからの募集の紙が廊下に張り出されたり、学校から適材と思われる人には直接声がかけられたりします。
実際に一流ブランドの元で緊張感のあるランウェイというショーに携われることはめったに得られないとても良い経験です。
今回は、パリのファッション学校に行った場合に募集されているパリコレ関係の仕事について具体的に紹介したいと思います。
一般的にパリコレで働く方法についてはこちらの記事にまとめています↓
ランウェイの仕事
ランウェイとは言わずと知れたファッションショーのことです。英語ではランウェイとかキャットウォークなどと言いますが、フランス語では”Défilé”と言います。
ランウェイを成功させるには、事前準備から当日のショーまでやることがたくさんあり、ブランドとしては、猫の手を借りたいくらい人手が必要です。
メインの仕事は当然デザイナーやスタイリスト、各社ブランドのスタッフやイベント会場スタッフが行いますが、それにまつわる様々なサポートを、ファッション学校の生徒たちが担当します。具体的には、以下のようなお仕事があります。
フィッター
フィッターは、モデルのフィッティングを手伝う仕事です。一人のモデルさんは1社のショーで大体3−4着の衣装を着ることが多く、一度歩いて戻ってきたら限られた時間で素早く着替える必要があります。その、着替えのサポートをするのがフィッターの役目です。
デザイナーによってはショーギリギリまでモデルに着せる衣装を変更したり、スタイリストが衣装と小物の組み合わせを変えたりする場合があるので、毎回着せてあげる衣装と小物をしっかりと記録しながら対応する必要があります。
フィッターはモデルさんの数だけ必要になるので、当日は大勢のフィッターがサポートにまわります。
お直し作業
フィッターと同じくらい大事なのがお直しの作業担当者です。デザイナーは自分のインスピレーションやモデルの雰囲気によっても、自分が作った服を微細にわたって作り直していくことがあります。「もう少しふわっとさせよう」、「ここ短く、ここ長く」など、カットをしたりボリュームを足したり、当日まで洋服自体を変更する場合があります。また作った洋服がほつれてしまったなんていう緊急事態にも対応する必要があります。そんな時にお直し担当の人がその場でささっと直し対応する方法を取っているため、準備段階から当日までお直しの人は必要になります。
お直し担当は裁縫ができるファッション学校の生徒を採用することが多く、実際に裁縫ができる人にはオススメです。
展示会の仕事
ランウェイが一通り終わると、今度は展示会場にバイヤーを招待して展示会を行います。展示会はランウェイほどの瞬間的な忙しさはないものの、展示会場の設置や顧客対応、洋服のフィッティングなど、バイヤーさんとのやり取りに応じて柔軟に対応していくことが求められる仕事です。
クライエントサポート・セールス
ファッション学校生が自らセールスをやることは稀ですが、需要があればセールスを任されることがあります。展示会場には数多くのバイヤーが訪れているので、ブランド側だけでは対処しきれない時もあり、顧客対応をしていくスタッフが必要になります。大抵の場合、英語やフランス語が必要ですが、日本のブランドの場合など日本語が必要なところもあります。
フィッター
ランウェイ同様、裏方でモデルの着替えを手伝うフィッターが必要になります。ランウェイと仕組みは同じですが、ランウェイよりも長時間にわたってサポートする必要があり、また顧客の要望に応じて洋服の組み合わせを変えたりします。また時に展示会場に入り、ブティックの清掃や小物の確認などをしたりします。
まとめ
パリのファッション学校では、デザインやマーケティング、ファッションビジネスなどを学ぶだけではなく、実際に生の現場に入り経験させてもらえるとても良い機会を得ることができます。
これからファッション学校に行きたいという人は、パリコレで働くという目標を持ってのぞんでみるのもオススメです。