2019
08.14

今人気の日本デザイナー、ヨーコ チャン(YOKO CHAN)のブランドとは?【解説】

ハイブランド

芸能人の間でじわじわと人気が出始め、有名人の着用などで人気に拍車がかかっているヨーコ チャン(YOKO CHAN)というブランド。

単に芸能人が来ているから、というだけではない、ブランドの奥深い魅力についてイメージをまとめてみたいと思います。

ブランドの背景

ヨーコチャンのブランドサイトには、2010年に本当に欲しい服を作りたいという思いからスタートさせたとあります。

ブランド名であるYOKO CHAN /ヨーコチャンは当ブランドのクリエイティブ・ディレクターの方の本名で、CHANは台湾人の父方の姓です。

ブランドは、クリエティブディレクターのヨーコチャンさんが、もともと他社ブランドで勤めていた際に、ハイブランドの服を毎日着ることが現実的ではないことに気づき、上質で手に届く価格帯の洋服を作ろうと思ったことがきっかけで始められました。

ブランドイメージ

ウェブサイトからもたらされるイメージは、シンプル・モダン・クリーンというもの。

カラフルというよりは白・黒・青などの単色をベースとしていて、シンプルだからこそカッティングにこだわっているデザインです。

ミニマリストでありながらもとても上品で上質。削るところは削るけれど、保つところは保つといった、メリハリが聞いているコンセプトです。

イメージや価格帯が類似するブランドで言えば、北欧ブランドのAcne Studios(アクネスタジオ)などが競合分野に入ってくるかもしれません。

YOKO CHANの服の美しさ

ライン

フォルムはとても、ドレスの丈、ネックのスリットやショルダーラインやウエストの絞り具合など、今風のデザインになっています。

モダン x フェミニン

昨今のモダンなファッション業界ではユニセックスのコンセプトが人気です。メンズでも華奢で繊細なファッションだったり、女性用でもメンズファッション要素を取り入れたものなどが多くあります。YOKO CHANヨーコチャンのブランドも、フリルやレースに代表されるようなフェミニン趣向ではなく、ユニセックスを連想させるようなシンプルさやカッティングですが、その中にほのかに漂うフェミニンさが、人気の秘密かもしれません。

ディテール

シンプルなドレスの胸元の切り込みに入ったパールや、ネックのパール、背中のパールなど、シンプルなデザインにワンポイントで入れられた女性らしさとディテールが魅力的。細部に渡りモダンさを強調してくれています。

着心地と着回し

着心地にこだわっているドレス。上質な生地でスポッと着ることができる軽やかな着心地です。どんな体型も強調しすぎず目立たせず、洋服の形でモダンさを作り出してくれるものです。少し食べ過ぎたとしても、妊娠中でも気にしないでいられるありがたいデザインがまた魅力の一つです。

また、とてもシンプルなウェディングドレスも出していて、「挙式当日だけではなく、何度でも着られるものを」というコンセプトから、お直し可能なドレスになっているようです。

1着でオールマイティー

シンプルさとモダンさと、それでいて上質さを併せ持った優れものなので、カジュアルな場面にも、フォーマルな場面にも使うことができそうです。ドレスであれば、1着あれば友人との食事も、子供の卒業式も、妊娠中も、結婚式の参加にも着ていくことができるというオールマイティさもあり、場所と機会を選びすぎない洋服というのがまた魅力です。

YOKO CHANのブランドの魅力

コレクションのミューズ

形では見えない、このブランドの魅力はそのブランドがイメージする「ミューズ」にあるように思えます。

ファッションブランドにおける洋服のデザインには、「ミューズ」と呼ばれる、デザイナーがその服を着せたいとイメージしている女性像というのが往々にしてあります。

その女性像は自分の周りにいる実在の人であったり、架空の人であったりしますが、自分が愛情を注げる愛すべき像であることは間違いありません。クリエイティブ・ディレクターの方自身ということもとてもよくあります。

YOKO CHANのコレクションから受けるミューズの印象は、美しく凛として、仕事もテキパキとこなしながら上品で女性らしい気配りも忘れない、しなやかさを持つ女性というイメージです。さらには、時代の風を感じ、時代の最先端を颯爽と歩く格好いい女性、もしかすると黒髪のショートヘアの女性をイメージさせます。

デザイナーが思い描いているミューズは、もしかしたら世の中の女性が目指している「こうなりたい」という女性像と重なっているのかもしれません。そんなミューズをもとに作られたファッションブランドが人気が出るのは、「こうなりたい」という女性の思いを服を着ることで一歩近づけてくれるから、ということでしょうか。

クオリティと価格のバランス〜Affordability

洋服という消耗品に対するお金のかけ方については、デザイナーのヨーコチャンさんの意識がとても高くあるように感じられます。

ヨーコチャンのドレスは5万円台の物も多く、芸能人が着るブランドとしてもそこまで高くありません。一般人にも手が届く価格帯です。

ジュエリーや時計などの貴金属と違って、様々な生地をベースに作られている洋服はそこまで高いお金をかけなくても作ることはできます。

また、ジュエリーや時計のように何十年も持つわけではないので、お客さんのお金に対するかけ方が変わってくるのは仕方のないことです。どんなにブランド力を高くして高値で売ったとしても、お客さんの目を騙すことはできません。

そんな点に貪欲に焦点を当て、クオリティの価格のバランスを取ることに意識し、新しいモダンなデザインで究極の着心地のものを作りながら、手に届く価格帯で提供しているところが、またとても魅力的です。

まとめ

YOKO CHANヨーコチャンのブランド解説、いかがだったでしょうか。あくまで個人的な意見ですが、様々な角度から分析した時に、魅力がたくさん詰まったブランドであるというのがわかります。

競合が多いファッション業界の中で、他を押しのけて人気が出ているブランドは、何かしら人々の心に訴えるものを持っているのも事実です。

世の中の女性が求めているものの一歩先を歩き、これからの女性がより輝いていくためのブースターになるブランドかもしれませんね。これからもますます目が離せません。

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